園芸療法士ってどんな資格?
よく聞かれること、
「園芸療法士としてやっていくには資格が必要ですか?」
以前私が書いた記事です。
https://naomimatsushita.com/20180720/
これらの記事を読んでいただくとわかると思うのですが、
園芸療法士は国家資格ではありません。
あくまでも、「認定」なのです。
園芸療法を教える学校、大学、専門学校いくつかありますが、そこで得られるものは認定であって、国家資格=ライセンスではありません。
例えば、「園芸研究家」という方がいらっしゃいますが、「園芸研究家」は国家資格ではありません。
そのため、園芸に長けていて園芸について研究している方は「園芸研究家」と名乗れますし、名乗っても誰も咎めません。
園芸療法も細かいガイドラインは各教育機関が決めているだけで、日本及び世界に通用する園芸療法士とは言えないわけです。
もちろん、わたしもアメリカで学び、アメリカ園芸療法協会の定めたガイドラインに従って勉強し、インターンシップを重ねて協会の定める正園芸療法士(HTR=Registered Horticultural Therapist)になり、名乗っていますが、それはアメリカの国家資格ではないのです。
ぶっちゃけていうと、園芸療法とは何か、について少しでも知り、学んだ人も「わたしは園芸療法士です」と名乗れるわけです。
一方、わたしは作業療法士でもありますが、それは国家資格なので、作業療法のなんたるかを知っていても必要なカリキュラムをこなし、国家試験を受けて合格しなければ「作業療法士」とは名乗ることはできません。
日本には4つの国家資格がある
国家資格、と言っても4種類あることをご存知でしたか?
- 業務独占資格
- 名称独占資格
- 設置義務資格
- 技能検定
これだけの種類があるのです。
業務独占資格はお医者さんや看護師などです。
無資格でこれらの業務を行うと、処罰が下ります。
名称独占資格はわたしが持っている作業療法士です。
そのほか、理学療法士、保育士、栄養士などです。
これもその名前を語って同じような内容の仕事をすると、法に触れることになります。
4つのうち、園芸療法士はどれにも当てはまらないのです。
従って、「わたしは園芸療法をずっと実施してきた。経験もあるし、園芸の知識、対象者にも理解があります」という人は、「園芸療法士」と名乗っていいわけです。
園芸療法士としてやっていくにはどうしたらいいの?
国家資格でもない、学校や講習を受けて認定をもらって園芸療法士と名乗る?
一体どうしたらいいの?
そうですよね。
迷いますよね。
迷うところですが、園芸の知識を積み、園芸療法士として経験を重ねたのならば立派に「園芸療法士」と名乗っていいのだとわたしは思っています。
わたし自身、そうやってアメリカでの認定を受けたので、園芸のすべてを知っているわけではありません。
それでもどうしても誰かと一緒に学んで土の作り方や植物の管理から学びたい、ということであれば、上記にある学校や講習で学ぶのも一つです。
すぐに始めてみたい!という人、知識を蓄えて実践を重ねてから、という人、それぞれです。
どちらがいいかはあなた次第です。