作業療法士で園芸療法を実践しております、
まつした(@flowerpower_ht)です。
「園芸療法は作業療法じゃない!」
先日、園芸療法をリハビリとして使う、という記事を書きました。
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作業療法士になるための夜間の学校に通っていた頃、昼間は介護職とともに理学療法士と一緒に園芸療法をリハビリとして実践している、ということを学内でも言っていたので、先生たちもそのことはご存知でした。
学校に通っていたとき、ある飲み会の席で先生たちからいきなり言われた言葉があります。
「園芸療法は作業療法やリハビリとしては成り立たないよ」
それも一人の先生だけでなく複数の先生から、です。
なぜそうおっしゃるのかを聞いても答えは無かったです。
なぜ急にそういうことを言い始めたのか、その理由もなかったのでわたしは驚きました。
わたしはそのとき「こう園芸療法を行えばリハビリとして成り立つ」という具体例をあげて説明したのですが、わかっていただけなかったし、認められませんでした。
くやしかった、と同時に、なぜそう言い切るのか先生たちにたずねても答えがなかった。
園芸療法とは何か、を知らずして「リハビリとして成り立たない」と言われるのはふにおちません。
いまでも納得していません。
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「園芸療法はリハビリではない」のか?
おそらく、論文も少なくどこにどのように効果があるのかというデータが少ないことがそう言われた原因の一つではないかと思います。
確かに園芸療法の効果を評価しデータ化することは難しいです。
出来ないことはないと思いますしデータ化することで説得力が格段に違ってくることも知っています。
わたし自身も評価方法や計測方法について調べましたが、既存の方法ではしっくりこないというのが本音です。
園芸療法を行って、いろんな効果、ストーリーがあることはデータ化しにくいですが、その場にいれば大きく感じるもの、手ごたえがあるのですが、立ち会わないと経験できない。
何より園芸療法を行う楽しみ、完成した時の達成感、笑顔、まさに言葉では表しにくいものがそこにあるのです。
いろいろ言われて考えることもありましたが、そのとき
「作業療法士になったら園芸療法を作業療法、リハビリとして確立する」と心の中でひそかに思いました。
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作業療法士になってからの園芸療法
作業療法士になってから老健に就職し、その後、園芸療法をリハビリとして行い、リハビリや園芸だけでなく、利用者自身がさまざまなリハビリや活動を行うようになりました。
園芸療法の効果もありますが、呼び水となってほんとうの意味でのリハビリを行うことになったわけです。
リハビリはそのひとが行うもの。
誰かにやってもらうものではない。
そのことをわかってくださり実践するようになり、「園芸療法がリハビリとして成立し得る」ということを自ら証明してくれた利用者さんたちには感謝です。
そうやって快復される、あるいは今の状態を維持することができた利用者さんたちにもたくさんの感謝の言葉をいただきました。
園芸を行い楽しく語らいながらリハビリ、作業療法ができる。
これから行う人が増えればいいね!
良さを知ってもっと園芸療法をリハビリに使ってほしいな。