作業療法とは?作業療法と理学療法との違いは何?

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こんにちは!

作業療法士で園芸療法を実践しております、

まつした(@flowerpower_ht)です。

 

「リハビリ」という言葉はいまや誰でも知っている言葉です。

ではあなたはリハビリを専門的に行うのは誰かご存知ですか?

もも

それくらい知っているよー

理学療法士、作業療法士、言語聴覚士でしょ

 

そのとおり!

では、あなたは理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、それぞれどんなリハビリをするか、知っていますか?

もも

ええっと。。

言語聴覚士は言葉が話しにくくなったひとのリハビリでしょ。。

あと理学療法士と作業療法士は。。

うーん、よく違いがわかんないよ!

 

 

そうですよね、わかりにくいですよね。

 

 

作業療法士と理学療法士の違い?

 

あなたは骨折したことはありますか?

もしリハビリを受けたとき、理学療法士と作業療法士、どちらが担当だったでしょうか?

もし足を骨折したのなら理学療法士がリハビリをしませんでしたか?

肩、腕、手指を骨折したら作業療法士が担当しませんでしたか?

それともどちらか一人だったでしょうか?

 

 

「理学療法は下半身、足や歩行(のリハビリ)、作業療法は上半身、腕や手指(のリハビリ)」ではない!

 

よく簡単に説明される例として、上に書いたように「下半身、足は理学療法(士)、上半身、腕、手指は作業療法(士)」がリハビリを行う、と言われることがあります。

その説明は正解。。

 

ではありません。

ちょっと前にはよくそう説明されることも多かったようです。

 

では、「作業療法と理学療法の違いって何?」ということになります。

 

 

理学療法とは

 

「身体に障害のある者に対し、主としてその基本的動作能力の回復を図るため、治療体操その他の運動を行なわせ、及び電気刺激、マッサージ、温熱その他の物理的手段を加えることをいう(「理学療法士及び作業療法士法」第2条)」

病気、けが、高齢、障害などによって運動機能が低下した状態にある人々に対し、運動機能の維持・改善を目的に運動、温熱、電気、水、光線などの物理的手段を用いて行われる治療法(日本理学療法士協会ホームページより)

つまるところ、

  • 自分が住んでいる町、場所で
  • 物理療法と呼ばれるものをつかって
  • 病気や障害を快復させて、もしくは病気や障害があっても
  • 以前のように、または自分らしく暮らすお手伝いをする

といったところでしょうか。

 

 

作業療法とは

 

一方、作業療法とはなんでしょう?

かなり長い定義ですが、日本作業療法士協会のホームページより。

作業療法は、人々の健康と幸福を促進するために、医療、保健、福祉、教育、職業などの領域で行わ
れる、作業に焦点を当てた治療、指導、援助である。

作業とは、対象となる人々にとって目的や価値を持つ生活行為を指す。

(註釈)
・作業療法は「人は作業を通して健康や幸福になる」という基本理念と学術的根拠に基づいて行われる。
・作業療法の対象となる人々とは、身体、精神、発達、高齢期の障害や、環境への不適応により、日々の
作業に困難が生じている、またはそれが予測される人や集団を指す。
・作業には、日常生活活動、家事、仕事、趣味、遊び、対人交流、休養など、人が営む生活行為と、そ
れを行うのに必要な心身の活動が含まれる。
・作業には、人々ができるようになりたいこと、できる必要があること、できることが期待されているこ
となど、個別的な目的や価値が含まれる。
・作業に焦点を当てた実践には、心身機能の回復、維持、あるいは低下を予防する手段としての作業の利
用と、その作業自体を練習し、できるようにしていくという目的としての作業の利用、およびこれらを達
成するための環境への働きかけが含まれる。

 

わたしは以前のブログ記事でアメリカの作業療法協会の定義を引用しました。

下は、わたしが和訳したものです。

生活は作業で成り立っているーーその作業はすべて意味のある作業である。

みんないろんな作業や職業にかかわっているけれど、トラブルにあって初めて、日々、自分の作業を空気のように、あたりまえのように行っていたことに気づく。

赤ちゃんは遊びながら生きていくすべを身につけていく。

おとなたちは家族や友人との時間を過ごし、自宅で暮らす。

もし事故やケガをしたらそんな毎日の大切な作業はできなくなってしまう。

そんなとき、あなたのかけがえのない作業をもう一度取り戻すために、作業療法はあなたに寄り添う。

 

あわせて読みたい

作業療法って何?33年ぶりに変わった新しい定義をみてみる!

 

 

かけがえのない作業をもう一度取り戻すために、作業療法はあなたに寄り添う。

この一文にすべての想いがこめられていると思います。

 

 

作業療法と理学療法、どう異なる?

 

こうしてみると、理学療法も作業療法も、「慣れた、住む土地で以前と同じように暮らしていくお手伝いをする」ということは同じです。

では何が違うかというと、手法が異なるということになります。

 

理学療法は明確です。

治療体操その他の運動や物理療法などを使う。

 

では、作業療法は?

作業を使って、作業を通して、作業を再獲得する、とあります。

 

 

「作業」って何だろう?

「作業」ということばを調べると

仕事をすること。また、仕事。特に、製作や操作の仕事。

と書かれていることもあれば、

日々の生活で行われ、名付けられている一群の活動と課題であり、個人と文化によって価値と意味があたえられたもの

ともあります。

 

しかし、作業=仕事とは言えないことはすぐにわかります。

仕事だけが作業でない、作業のなかに仕事があります。

もも

わかりにくいよ!

結局、「作業」ってなんなの?

 

作業はひとが生きているうえで行うすべての動作、と考えていいのではないでしょうか。

なぜならひとが行うすべての動作にひとそれぞれ意味があり、価値があるものだからです。

 

例えばあなたは朝起きてまず何をしますか?

  • ベッドの上で背伸びをする。
  • 布団から出て起き、ベッドに腰かける。
  • ベッドから離れて洗面所に行き顔を洗う。

などなど。

このようなことをするひともいればそうではないひともいますよね。

ひとそれぞれです。

ひとひとりずつ、一日の過ごし方は違うし、価値のある動作、つまり作業も異なります。

 

 

「作業を使ってリハビリ」すること

作業はこのように抽象的で広範囲にわたっていて多くの種類のものがあって、つまり、わかりにくいものです。

その作業を使ってリハビリする、とはどういうことなのでしょうか。

 

つまり、どんな手法も作業。

 

例えば事故や病気で手指が動きにくくなってしまったら、ボールを握ったりはなしたりして手指の運動を引き出すリハビリをすることがあります。

その場合は、「ボールを握ったりはなしたり」という作業をとおしてリハビリしています。

 

認知症のかたへの作業療法の場合は、たとえばご自宅で規則的に薬を飲めないようになってきた場合、お薬カレンダーの使い方を一緒に練習したりします。

この場合は「お薬カレンダーの使い方を一緒に練習する」という作業を使っています。

 

このように考えると、国家資格を持ち、いろいろな作業をとおしてリハビリ、作業療法を行うものが作業療法士と言えます。

 

 

作業療法と理学療法は全く別のもの?

 

作業はいろんな種類のものがある、ということを考えると、作業療法士が理学療法を取り入れることもできます。

理学療法士は歩くことや体を動かすメカニズムにたけていますが、作業療法士にも体の構造やメカニズムに詳しいひとはたくさんいます。

なぜなら、いつもの作業をもう一度取り戻す、スムーズにできるようにするためにはどんな手法=作業も使うのが作業療法士だからです。

 

たとえば、歩くことがむずかしくなったひとが「自分でスーパーに買い物に行くようになりたい」という目標があったとき、まず行うことは「歩くこと」です。

病院に入院されているひとなら理学療法士が歩くことをリハビリしたり、状態をみてくれるかもしれません。

しかし退院し、老健などリハビリをする施設に行くようになると、必ずしも理学療法士が歩くリハビリをするとは限りません。

 

作業療法士も歩く、立つリハビリをします。

「スーパーに行く」という目標のために立つこと、歩くことが必要な「作業」だとしたらそれらも作業療法士の役割になります。

 

もも

もしかして、作業療法士ってなんでもリハビリするひとなの?

 

もしかしたらそうかもしれませんね。

そういう意味では理学療法士も同じようにゴールを達成するためにはなんでもリハビリ、かもしれません。

 

もも

じゃ、作業療法士、理学療法士と分けなくてもいいんじゃないの?

 

そうかもしれません、作業療法士も必要なら物理療法を使いますしね。

それでも異なるところもあるのです。

 

 

作業療法の強み

 

精神分野でのリハビリを行うのは作業療法士です。

ここが理学療法士と決定的に異なります。

精神なバランスをくずして心の風邪や病気を抱えているひとのリハビリに長けています。

 

そして認知症のひとへのリハビリも作業療法士が主に関わります。

もも

なるほどー

心のリハビリをするのはおもに作業療法士なんだね。

 

必ずしも作業療法士だけではないですが、主体的にかかわります。

ほかにも脳梗塞などの脳血管障害の後遺症である高次脳機能障害にもたずさわります。

 

 

作業についてわかりやすい、一度は読むべき本!

 

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この本は作業療法を勉強しているときに読んだ本です。

学生の頃はわかりにくかった内容ですが、いま読むとなるほど、と思うことがあります。

作業療法士、理学療法士、リハビリに関わるひとたちにはぜひ一度読んでいただきたいです!

 

 

奥の深い作業療法の世界

「作業」とは何か、ということを考えてもひじょうに広範囲にわたってリハビリすることがある、ということを感じていただけたでしょうか?

あなたがもし作業療法士と関わることがあったらそのひとに「作業療法ってなんですか?」と聞いてみてください。

きっとその作業療法士それぞれの表現の仕方があるはずです。

なぜ同じ表現にならないのかは、その作業療法士がかかわってきたリハビリ、対象者、自分の考えなどで変わってくるはずだからです。

どんなふうに作業療法を表現するか、それはその作業療法士のひととなりを表しているはず。

 

作業療法についての愛だったり苦労だったり情熱が含まれていたり、いろんな答えや説明を聞くのも楽しいはずです。

 

まつした

ぜひ、ためらわずにいろんな作業療法士に聞いてみてくださいね!

 

作業療法は奥が深くて一言では言い表せないからこそ知られにくい、というデメリットがあるかもしれません。

その反面、対象者と一緒に行う「作業」にはバラエティがあるから楽しく、やりがいがあります

たとえば、いつもご紹介している園芸療法もその手法、作業のひとつです。

すばらしいリハビリであり、きっと知れば知るほどハマる作業療法の世界です。

 

もも

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