いつもお世話になります、まつした(@flowerpower_ht)です。
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園芸療法士になるには?
わたしは園芸療法士で作業療法士でもあります。
作業療法士仲間から「リハビリに園芸療法使っているって聞くけどどうしたらいいのか教えて!」
「園芸療法の勉強をしたほうがいいの?」などと聞かれることがよくあります。
いままで記事に書いてきたように、リハビリだけでなくさまざまな良い効果が得られる園芸療法。
必ずしも教育機関で勉強しなければいけない、資格をとらなければ園芸療法を行えない、というわけではないのです。
園芸療法は代替療法と呼ばれるもののひとつです。
代替療法というと、園芸療法のほかにアロマセラピーや音楽療法、絵画療法、ダンスなどさまざまなものがあります。
園芸療法は屋外で行うだけでなく室内でも行えますが、リハビリは室内でもくもくとする、というイメージを持たれているでしょうか?
それも良いですが、たまには園芸療法で屋外、室内で土や草花に触れて楽しむ。
それがリハビリや癒しになるのなら、こんなすばらしいことはないですよね!
園芸療法士になるための学校
日本では「園芸療法士」はライセンス、つまり国家資格ではありません。
園芸療法士になれる、とうたっている学校や組織はありますが、各学校、各協会の認定制なのでそれぞれ基準が異なるようです。
園芸療法士の認定が受けられる学校
園芸療法士に認定されることができる、いくつかの学校、組織をあげてみます。
- 恵泉女学園大学
- 東京農業大学
- 千葉大学
- 淡路景観園芸学校
- IWAD環境福祉リハビリ専門学校
- 日本園芸療法学会
- 日本園芸療法研修会
- 園芸療法研究会西日本
他にもまだありますが主な学校や組織をあげてみました。
ほとんどの学校や組織では、座学や実習を経て試験を受け、園芸療法士として認定されるようです。
認定方法は統一されているわけでなく、それぞれの認定方法があるようです。
園芸療法士として認定される一例
上にあげた中のひとつ、日本園芸療法学会での園芸療法士の認定制度についてみてみます。
3段階の認定資格があるようです。
- 認定登録園芸療法士(毎年審査)
- 専門認定登録園芸療法士(毎年審査)
- 高等認定登録園芸療法士(当面実施しません)
このうち、認定登録園芸療法士では筆記の一次試験を受けるための条件があり、下記のように定められています。
四年制大学もしくは同等と認められるものを卒業し、園芸療法に関する実習500時間を修了した者は、筆記試験および面接試験に合格後、認定登録園芸療法士になることができます。
ただし、500時間の実習に関しては、日本園芸療法学会 専門認定登録園芸療法士の指導のもとでなければなりません。やむなく専門認定登録園芸療法士の指導が受けられなかった場合は、事務局に500時間の実習内容証明書を提出の上、相談してください。(日本園芸療法協会ホームページより引用)
これらを修了したあとに二次試験(面接)があるようですが、ここに筆記試験?一次試験?の免除の記載があります。
学会認定教育機関(東京農業大学・IWAD環境福祉専門学校)、もしくは学会認定教育講座(日本園芸療法研修会・園芸療法研究会西日本・千葉大学・恵泉女学園大学)で200時間の座学(講義および演習)と500時間の実習を修了した者に関しては、筆記試験が免除となります。
二次試験(面接)に関しての出願方法は、日本園芸療法学会の認定教育機関もしくは、認定教育講座から申請してください。(日本園芸療法協会ホームページより引用)
つまり、日本園芸療法学会で認定している認定登録園芸療法士になるには、
①四年制大学もしくは同等と認められるものを卒業
+日本園芸療法学会 専門認定登録園芸療法士の指導のもと、園芸療法に関する実習500時間を修了し、筆記試験受験
→面接
②学会認定教育機関あるいは学会認定教育講座で200時間の座学と500時間の実習を修了したひとは筆記試験免除
→面接
この2とおりがあるようです。
認定登録園芸療法士になってもさらに継続教育(CDP)を続けてポイントを取得し、1年ごとに更新料を支払って更新することが必要なようです。
ちなみに、わたしがアメリカ園芸療法協会(AHTA)で認定を受けたときは、特定の科目を大学などで受講し単位を取って、1000時間の実習を行ったうえで園芸療法士として認定される、というものでした。
しかし、2015年から認定内容が変わっているようです。
特定の科目の単位取得は変わりませんが、実習時間は480時間になったようです。
参考 アメリカ園芸療法協会
AHTA Professional Registration Policies and Procedures
1年ごとに更新料を支払って更新するところは同じですが、継続教育などは不要です。
園芸療法士、「認定」と「資格」との違い
「園芸療法士は国家資格ではなく認定制」であるということは、自分で園芸療法を勉強し、何か資料、本を読んだだけでも「わたしは園芸療法士です」と名乗れる、ということになります。
例えば、わたしはイギリスIFAアロマセラピスト、オランダのフラワーデザイナーでもあります。
これらも座学と実習そして試験がありましたが、あくまでも「認定」。国家資格ではないのです。
じゃあ、わたし「園芸療法士」です!
評価結果とか、記録もぜひ残しておこうね。
一方、わたしは作業療法士で介護福祉士ですが、これは国家資格です。
国家試験を受けるにあたって必要な学習や実習、就労時間をクリアし、国家試験を受けているので日本での国家資格保持者です。
自分で作業療法について勉強した、介護をしたことがあるからといって作業療法士、介護福祉士とは名乗れません。
日本で、園芸療法士になりたい、だけど自分で勉強して園芸療法士と名乗り、仕事をするのが不安、ということであればしかるべき学校に行けばよいかもしれません。
仮に学校で勉強をして認定を受けたとしてもどう園芸療法を活かすかが重要で、肩書きはあとからついてくるものです。
そこはわたしもがんばらないといけないところです。
園芸療法士の就職先は?年収は?
わたしが園芸療法士に認定された2005年には園芸療法士としての仕事はほとんどありませんでしたが、今はインターネットで調べてみるだけでも病院や施設で園芸療法士を募集しているのがわかります。
東京都内での仕事は少なく、千葉、茨城、そして関西など西のほうに多いようです。
園芸療法士、収入はどのくらい?
園芸療法士の収入はというと、月収は20万円前後(手取りではない)のようです。
それほど高収入ではないですが、昇給があるかもしれませんし、やりがいはあるかも?
ただ、それだけでは暮らしていくのはちょっと大変ですよね。
わたしも園芸療法一本でがんばろう、と考えていた時期もありますが、いただけるお金だけでなく保障の面など、生活していくうえでむずかしく、あきらめた経緯があります。
園芸療法士として働くなら、まずは「複業」として園芸療法を行うのがベストなのかもしれません。
「複業」とは、ある程度の給料を毎月いただける仕事をしながらその合間をぬって、もしくは両立させてもうひとつ以上の仕事をし、そこからも収入を得ることです。
「園芸療法士」として雇用され、働いておられるみなさんはいまはどんなふうに仕事をされているのでしょうね。
その内容、実情、気になるところです。