作業療法・リハビリ 園芸療法

園芸療法の始め方。環境設定、道具は何をそろえれば良い?

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こんにちは!

作業療法士で園芸療法を実践しております、
まつした(@flowerpower_ht)です。

 

園芸療法も、まずは道具から。

最低限、何をそろえればよいかについてお話します。

 

合わせて読んでみてください

園芸療法、冬にできるプログラム

 

園芸療法、何からどうやって始めるか?

 

 

園芸療法、まずは環境設定から

 

 

本当は屋外で行うことが望ましいですが、気候だったり気温だったり、風が吹いたり雨が降ったりと、

屋外で園芸療法プログラムを行うことは難しかったりします。

 

わたしが10年以上やってきて屋外でプログラムを実行できたのは1年のうち数回でした。

もちろん毎日プログラムを行っていればもっと行えたかもしれません。

しかし屋外で行うことは思ったよりずっと難しい。

 

1.机、テーブル

 

転機の良い日、タイミングが良ければ戸外で行えますが、

園芸療法プログラムはほとんどが屋内での作業、と考えてよいと思います。

そうなると、土を使用するので、机が汚れてはいけないならば机をカバーする

ブルーシートなど覆うものが必要です。

本当は覆わずに実施できるような環境が望ましいのですが。

 

 

テーブルが汚れたり傷つくのを防ぐために、新聞紙は使いません。

なぜなら園芸作業ではなく「園芸療法プログラム」を行うのであって、

新聞紙の紙面に気を取られたくないのです。

紙面の文字にばかり気を取られてしまって、プログラムに集中できない病気や後遺症の方もいます。

なので、机の上に敷くとしたら透明のビニールシートや無地のシートを使いたいところです。

 

机は覆わずに使ってあとはきれいに拭き取れば問題ない、ということであればベストです。

 

 

机は大人が体重をかけても傾いたりしないような硬固なものを選びます。

参加人数に応じ、1人ずつ鉢を自分の前に置いても

全員が十分作業できるくらいの広さのものが望ましいです。

 

 

2.椅子

 

椅子は手すりのあるものとないもの、どちらも準備したほうがよいと思います。

本当は手すりがないほうが腕や肘が当たらないので、体が動かしやすいですが、麻痺のある方や病気のため多動な方には手すりがないと転倒の危険性があります。

立ち上がって机上で作業、というときにも、椅子に肘が付いている方がしっかりと立位をとることができます。

あまり軽い椅子や足に車輪のついた椅子だと、後ろにひいたときに転んでしまうことも考えられます。

また、折りたためる椅子も、指を挟んでしまうことがあるので使わない方がいいでしょう。

 

たとえばこのような椅子がいいかもしれません。↓

3.明るさ、窓からの景色

 

部屋はできるだけ明るいほうが良いと思うのですが、

太陽の光がまぶしすぎてかえってものが見えにくい、という方もいらっしゃるので、

光を遮ることのできるレースのカーテン、厚手のカーテン、どちらも窓についていると望ましいです。

 

一方、暗い時につける照明、部屋全体を照らすものだったり、

できればピンポイントに手元だけを照らす照明器具があるとベストです。

 

窓からは戸外の景色が見えると今行っている活動と結びつき、

連想しやすく、より効果が高まるように思います。

 

 

園芸療法、草花・野菜苗を植える、タネを蒔くなどのために必要な道具一式

 

次は細かい道具類をそろえます。

 

たらい

 

土を入れるために使います。人数によりますが5、6個くらい。

直径50センチ、高さ15センチくらい

 

土入れ

 

筒を斜めに切ったようなものです。アルミ製のものもありますが、

手を切りやすいのでプラスチック製のものが良いと思います。

大小2種類、5,6個ずつくらいあるとよいと思います。

 

花苗を植えるなら鉢やプランターならば土入れだけで足りますが、地面に植える、地植えをするならスコップも必要です。

 

ラベル

 

花の名前など書くようなプラスチックのものです。

少し大きめの、1.5センチ幅くらいのまっすぐなものでよいと思います。

木でつくったものもありますが、雨風で文字が消えてしまったり腐ってしまうこともあるので

プラスチック製をおすすめします。ホームセンターだと200枚くらいでお得です。

なまえペン

 

油性の黒マーカー、10本くらいあるといいと思います。

 

わりばし

 

草花の苗を鉢やプランターに植えたとき、周りや角を割りばしでつつき、土をまんべんなく入れます。

 

小さなプラスティックのジョウロ

 

苗を植えた後、種まきをしたあと、水やりをします。

 

鉢底皿

 

8センチ直径くらいの小さなものや30センチ直径の深めのものなどを用意します。

大きなものはいろんな用途に役立ちますし、小さなものはタネや肥料を入れるのに役立ちます。

 

ふきん(雑巾)

 

机の上を拭く、水や土をこぼしたときや片付けるときに必要です。

 

ブルーシートまたはテーブルシート

 

机の上で行う場合、土をこぼしてもよい場所ならそのままプログラムを行えばよいですが、実際にはそういった場所が少ないです。

そういった場合、土をこぼしてもすぐ片づけられるよう机の上に何かを敷くと片付けが楽です。

しかし、新聞紙などだと少しイメージが悪いですし、リハビリの視点から考えると敷かれている新聞の紙面に気がとられてしまって園芸療法プログラムに集中できないひともいるのでおすすめしません。

それよりは無地のテーブルシートかブルーシートをおすすめします。

 

安いものでもいいのですが、できれば水や土を通さないもの、繰り返し使っても大丈夫な長持ちするものをおすすめします。

 

ほうき、ちりとり(または箕)

 

プログラムの最中や後、片付けの時に使います。

箕(み)はちりとりの代わりにもなりますし、その中で苗を出したり運んだりすると土がこぼれずなにかと便利です。

一つあると役に立ちます。

 

 

まとめ

 

まずこれらの道具が最低限必要になります。

最初は費用がかかりますが、繰り返し使えるものなのであとはなくなったり壊れたら買い替えるだけです。

物品がそろえば草花やタネ、土などをその都度購入し園芸療法プログラムを行う。

この繰り返しなので長く続けることを考えれば最初の費用は大きなものではありません。

 

ひととおりこれらをそろえたら準備はオッケー。

あとは園芸療法プログラムを行う場所、環境を考えたり整えていけば楽しいリハビリになりますよ!

 

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