園芸療法

園芸療法はなぜ知られないのか・広まらないのか

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こんにちは!

作業療法士で園芸療法を実践しております、
まつした(@flowerpower_ht)です。

 

園芸療法、なんか良いもの、と思われてはいますが、一般的にどうなんでしょうか。

日本では広がってきているんでしょうか?

 

園芸療法は広がりつつあるのか?

あなたは園芸療法という言葉を知っていますか?

園芸療法って何をするものかご存知でしょうか?

園芸療法が行われている場所を知っていますか?

 

20年近く園芸療法を続けていますが、まだそれほど知られていない分野です。

やれば良い効果が得られるだろう、ということはなんとなく知られているようです。

では、なぜ園芸療法は知られない、知られていないのか、広まらないのか考えてみました。

 

  • 園芸療法、いざ始めようとしても本当はどういうものかわからない
  • 園芸療法ってどう始めれば、行えばいいかわからない
  • 園芸療法の講習を受けたけれど、どこでどう実施すればいいかわからない
  • すでに行ってはいるもののセラピーになっていない、園芸活動にとどまっている
  • 実施してみたものの定期的に行えていない、継続できない、どう続けていいかわからない
  • 園芸療法を行うことで得られる具体的な効果がわからない
  • 周囲の理解が得られず園芸療法を行いたくても実際は行う時間や機会が得られない

などといった声が聞かれます。

 

「園芸療法をやってみたい」

「園芸療法の重要性を知った、やってみたい」というあなた。

「園芸療法を行う場所を紹介するのでとにかくやってみましょうよ」とわたしが誘ってみたとしたら、いますぐ始めることができますか?

実際にやってみる、始めてみることの大切さについては過去のブログ記事で今まで述べてきたところです。

 

園芸療法、継続は容易ではない

一方、実際に園芸療法をやってみたあなた。

その後どうでしょうか?

続けていますか?

続けられていますか?

どんな効果が得られたでしょうか?

 

植物の世話をすることも園芸療法の一つ、ということもお話ししましたが、園芸療法を行ってみたあと、対象者他みんなで植物の世話ができていますか?

対象者の状態を評価し、園芸療法実施後、結果をまとめ、フィードバックしていますか?

事例としてまとめられていますか?

 

フィードバックや事例としてまとめる、ということは毎回格式張った状態でまとめる必要はありません。

とにかく時間がかからない方法で、メモ程度に書き留めておける方法を考え、記しておくことが大切です。

 

園芸療法に「時間をかけない」「時間通りに実行する」ことが重要です。

時間をかけないからと言っても、手を抜くということではありません。

継続して行うことでタイムマネジメントができてくるはずです。

 

植物の世話を対象者と一緒に行っても、まだ作業し足りないこと、世話が必要なときは園芸療法の実践者が行わなければなりません。

これからの園芸療法の計画を立てる、準備することなどにも時間を割かなければいけないのに、園芸療法を行なったあと、記録やフィードバックもしなければならない。

業務時間内でこれらの作業ができるかどうか、継続できるかどうか。

 

やる気になってどう行うかを考えればできない作業ではないはずです。

 

園芸療法を実施するだけでなく、まず、どの時間でどれくらいの時間を割いて記録し、フィードバック、効果をまとめていくことができるかも考える必要があります。

 

 

園芸療法を広めるためにはどうしたらいいのか

園芸療法を知ってもらう、広めるためにはまず園芸療法をビジネスとして確立することが必要です。

 

園芸療法、園芸福祉、ガーデンセラピー、いろんな呼び方があるのですが、園芸療法を教える、学ぶ人は増えてきています。

そういった教育機関も増えてきています。

現に作業療法士を輩出する学校が園芸療法を授業の一つとして組み込む学校も増えてきています。

 

園芸療法士が認定され、作業療法とともに行える人材が増えてくることは好ましいことです。

しかし果たして作業療法士になり、学生時代に学んだ園芸療法をリハビリとして用いられるでしょうか?

作業療法士となって現場に出たときにリハビリの場でリハビリとして要求されるものは園芸療法ではないことがほとんどです。

現実として、園芸療法がすでにリハビリとして導入されている場所はまだそんなに多くはないようです。

 

せっかく勉強した園芸療法が活用できない、されていないという事実。

「園芸療法でリハビリってどういうこと?どういった効果があるの?行う価値があるの?」と現場の同業者、患者、利用者に問われ、不安に思われるかもしれない。

「園芸療法をリハビリとして導入したい」という思いはあるものの、なぜ導入したいのかをまず職場の上司、同僚に説明ができますか?

まだそれほど知られていない園芸療法だからこそ、こういったステップを一つずつクリアしてリハビリの一つとして対価を得て実施していく。

そうしないと園芸療法はいつまでたっても普及しないでしょう。

 

 

園芸療法で確実に対価を得る

園芸療法を知ってもらう、広めるためにはまず園芸療法とは何かを理解してもらい、実行、継続し、結果を出し知ってもらうこと。

 

園芸療法は遊びやレクリエーションで行っているものではありません。

療法=セラピー、なのです。

どんな対象者に対してどういった方法で行い、その結果どんな効果があるのか、明確にわかりやすく提示し理解してもらう。

講習や学校の授業では教えてくれないビジネスとしての園芸療法を広く説いていかなければなりません。

ビジネスとしての園芸療法が確立しない限り、浸透することは難しいでしょう。

 

もしあなたがすでに園芸療法を実践し結果を得てその効果を知っているならば、いつ、誰に対してでもリハビリの一つ、ビジネスであることをプレゼンテーションできるよう、準備しておく必要があります。

園芸療法の普及はそこから始まります。

熱意だけでは通用しない、結果や効果をデータとしてまとめ、提示する必要があります。

 

園芸療法を決して安売りしてはいけない

園芸療法での効果を自信を持ってアピールし、相当の金額で活動する。

効果がありその対価を得るのであれば当然です。

しかし、安易に低価格で提供、ましてやボランティア、無償で提供してしまってはまず後継者に繋がりません。

園芸療法を仕事としてやっていこうという後継者の育成が成立しなければ園芸療法も知られない、広まりません。

 

園芸療法はしかるべき方法にのっとって行えば効果が得られるもの。

つまりれっきとした商売、ビジネスです。

セラピー、リハビリテーションとしてプレゼンテーションし、契約を結び、実施されるべきものです。

このステップを確実に踏む、ビジネスとしての園芸療法を広げていく。

決して安売りしてはいけない、安売りしないでほしいのです。

 

これからの超高齢化、そして少子化社会。

園芸療法の対象者は増えており、今後必要とされる代替療法の一つです。

みんなが笑顔になり自然と体が動く。

園芸療法はリハビリであり、セラピー。

好きな園芸療法でやっていきたいと思うのであれば、園芸療法からの影響や可能性は無限大であることを、正しく広く伝える、知ってもらう、そこからです。

 

もも
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