いつもありがとうございます。
加算がないのに個別リハビリを行う意味
わたしは作業療法士=機能訓練指導員ですが、
個別リハビリ加算をとっていないため、めったに個別リハビリを行うことはしません。
そんななか、たったお一人だけ、3か月以上マンツーマンで関わっている方がおられます。
この方、春にはすでに施設に入って入居されていたのですが、
身体を壊されて入院され、9月1日に退院されてきました。
それからほぼ毎日、個別リハビリを行っています。
行うことは、施設内の廊下を3往復、上下肢筋トレ、階段昇降。
以上です。
わたしはそれを身体のためというより、こころのリハビリとして行っています。
仮にこの方をBさんと呼ぶことにします。
行っていることは身体的なリハビリですが、
その間の会話だったり関わりが本当のリハビリ。
高齢者の抱える大きな問題
実はこの方は持病として「抑うつ」をもっていらっしゃいます。
高齢者には本当によくあることで、鬱のほかにも精神疾患が災いして身体を壊され、
廃用になっていく方が多いです。
Bさんもこころの病気でいったん入院され、
退院されてきたときにはかなり身体機能が落ちておられました。
退院後、1カ月間はマンツーマンで毎日個別リハビリをしようと思っていましたが、
1カ月を過ぎた今も毎日Bさんと向き合っています。
こころの風邪と向き合う
こころの病気はこころの風邪。
いわゆる風邪は、治ったらもう大丈夫、ですが、こころの風邪は一度ひいたら長引きます。
一生治らないひともいます。
今まで生きてきた人生や環境や過去の傷、家族のこと、老いること。。。
何がその原因かはそのひとによって異なります。
わたしはBさんとはこの職場を去るまで毎日個別リハビリを行おうと思っています。
Bさんはまだご自分のこころの風邪をコントロールすることがむずかしい。
わたしはBさんの応援隊として寄り添っています。
Bさんは、歩くこと、身体を動かすことがが楽しくなった、と言うようになるまで快復してきました。
そこでわたしがBさんのリハビリをやめたり減らしてもいいのですが、
こころの風邪をBさんがコントロールできるようになるまで、もう少しお付き合いしようと思います。
Bさん、わたしもお話しするのは楽しいです。
そうして徐々にわたし以外の人たち、お客様や職員とお話しするようになってこられている。
Bさんが、毎日の生活にもっと豊かな彩りを持っていただけるよう、
身体を動かしながら一緒にお話ししながらサポートしていきます。
こうやってBさんの背中をちょっとずつ前に押して、
こころを開くお手伝いができていければなあと思います。
これがわたしの行っているリハビリのひとつです。
評価にもならず周りのひとたちには理解されにくいことですが、
わたしはこんなリハビリ、関わりができることがうれしく楽しいと思っています。
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