機能訓練指導員。加算に悩む
いまの職場はデイサービスですが、機能訓練指導員という立場にふたたび悩みます。
機能訓練指導員については以前老人ホームに勤めていた時にいろいろ調べたのですが、今回はちょっと様子が違います。
加算をとっているのです。
ちょっとどころかだいぶ異なります。
通所介護における加算とは
デイサービス、いわゆる通所介護では、条件を満たせば「個別機能訓練加算」を算定することができます。
誰が個別機能訓練をするの?
個別機能訓練指導員は
理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、看護職員、柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師
とされています。
個別機能訓練加算って何?
そして、個別機能訓練加算とは、
○個別機能訓練加算Ⅰ(46単位/日)
ⅰ 1日120分以上、専ら機能訓練指導員の職務に従事する理学療法士等(※)を1名以上配置していること。
ⅱ 機能訓練指導員、看護職員、介護職員、生活相談員その他の職種の者が共同して、利用者ごとに個別機能訓練計画を作成○個別機能訓練加算Ⅱ(56単位/日) ※平成21年改定にて創設
ⅰ 専ら機能訓練指導員の職務に従事する常勤の理学療法士等(※)を1名以上配置していること。
ⅱ 機能訓練指導員、看護職員、介護職員、生活相談員その他の職種の者が共同して、利用者ごとに個別機能訓練計画を作成
ⅲ 複数種類の機能訓練の項目を準備
※ 理学療法士等:理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、看護職員、柔道整復師又はあん摩マッサージ指圧師通所介護(デイサービス)において所定の要件を満たし、ご利用者様の状況に応じた個別の機能訓練を行った場合に算定できる加算(厚生労働省ホームページより)
加算1,2どちらも、住み慣れた地域で、元気で生き生きとした在宅生活が送れるよう身体機能、生活能力の維持、向上を目指すもの、とされています。
現在の職場では、要介護の方からはもれなく個別機能訓練加算Ⅱをいただいています。
機能訓練指導員がいるからといって加算をとらないところもありますし、複数の機能訓練指導員がいるので1,2、どちらも算定するところもあります。
個別機能訓練加算。個別リハビリの時間はどれくらい?
個別機能訓練加算にはどれくらい一人一人と関わるかという時間が定められていません。
つまり、個別に関わる時間の制限がないのです。
つまり、数分かかわっても一日関わってもいいわけです。
ここが良いところでもあり悩むところではあります。
デイサービスにおられる時間内、みなさんと公平に同じ時間リハビリを行う、という考え方もあります。
リハビリだけに集中できる機能訓練指導員ならばできるでしょう。
しかし私の勤めているデイサービスもそうですが、リハビリ以外の業務、たとえば介助、介護や片付け、掃除といったこともしなければならない場合、それはむずかしくなってきます。
個別機能訓練加算には「個別機能訓練計画書」の作成が必須
個別機能訓練加算をとっている場合、個別リハビリを行うだけでなく「個別機能訓練計画書」が必要になってきます。
3カ月ごとに見直して新しく計画書を作ってご自宅に伺い説明しなければいけません。
この計画書を作成するのは機能訓練指導員に限らず、介護士など他職種でも作ることはできます。
しかし実際のところは機能訓練指導員が自ら作成している場合がほとんどだと思います。
デイサービスの時間内にリハビリと計画書作成、そして利用者に説明。
いまのところデイサービスには私一人。
毎日20名前後の利用者さんが来られます。
デイサービスに登録されているひとは60名ほどになりました。
機能訓練指導員の業務が一人で行えるかというと時間的に難しくなってきました。
機能訓練指導員の業務を円滑に行うには?
個別リハビリを行うことは可能だと思いますが、リハビリ業務だけに集中できないのであれば個別機能訓練計画書を作成、説明もしなければいけないのは難しい。
せめて個別機能訓練計画書の作成の時間が取れればいいと思うのですが、デイサービス後は片付け、掃除などで追われます。
今後のデイサービスの利用者人数を考えるとセラピスト1人ではこのような調子で加算をとり続けることは難しいでしょう。
では加算をとることをやめるかというとそうではない、となると複数のセラピストが必要、と考えるようになります。
いずれはそうなればよいのですが、もしそれがむずかしい場合はある程度機能訓練指導員の業務以外の業務から外してもらうことに了解を得る、他職員の協力を得るしかないでしょう。
どちらにしても施設長に相談、他職員に協力などしてもらい、機能訓練指導員そのものの時間を確保しなければならなくなってきます。
機能訓練指導員。本来の目的を忘れない
どの施設でもそうですが、周りの理解や協力なしにお互いの業務、全体の業務は成り立たないです。
そして、なんのための業務なのか、ということを忘れないことです。
デイサービス一日の業務をこなすことが仕事ではない。
利用者さんが望むようなリハビリや活動をできるだけ行い、楽しみ、彼らの目標に少しずつ近づけるようお手伝いするためにデイサービスがある。
利用者さんありき、デイサービス本来の目的を忘れないように。
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